マレーシアとインドネシアは地理的にも近く、言語も似ています。地理的な位置が近いため気候もほとんど同じであると言え、文化も食べ物もかなり似ているようです。宗教的にも、どちらも大半がイスラム教を奉じている人々です。この二つの国はどのような関係なのでしょうか。
まず、どちらも経済的には成長を続けていますが、マレーシアのほうが比較的格差が少ないと言えます。インドネシアは国民の約半数が貧困家庭にあると言われており、都市部と地方の格差が問題になっています。国民一人あたりのGDPはマレーシアのほうが3倍ほど高く、経済も進んでいます。そのため移住先としてマレーシアは人気ですが、年々物価が高くなっています。インドネシアは年々経済が成長しているものの物価も安いことから、日本人が住みやすい国です。 マレーシアとインドネシアには、近いゆえに生じる問題もあります。石油や天然ガスなどの資源を巡る、領海問題などがあります。日本も韓国や中国とは隣人同士仲良くしたいものの、どうしても問題が生じることがあります。それと同じようなものと言えるでしょう。しかし日本と中韓に政治的な問題があろうとも経済では依存しあっていたり、文化交流は絶えず続いていたりするように、インドネシアとマレーシアも全体として協力関係にあると言えます。 インドネシア語が理解できれば、マレーシアでもある程度言葉が分かるそうです。双方の言葉は兄弟言語であり、日本の東北の人と九州の人がそれぞれ方言で話しても大体通じるのと同じです。